好きな人の好きな人-氷山- 。
湯木さんのライブと丸被りという葛藤を経て、こちらを選択。
チケットは友人に渡したので、楽しんできてと見送りつつ。
馴れ合いはいらないとか、カッコよくてあっついなあと思いつつ、渋谷クアトロへ。
『藁人形に釘を刺す』だの『愛してる、って言わなきゃ殺す!』だの物騒な歌が流れている中、開演待ち。
会場既に氷山状態。そりゃそうだ。
日食&komaki
日食さんの登場からもうざわめき。
その佇まい。ショートなつこ。ノックアウト。
柱で隠れるかと思ったけどそんなことはなかった。真正面。ただしkomakiさんが見えない。
夏の終わりに、『white frost』の破壊力。
そこから雪解け水の『水流のロック』。
komakiさんのドラム入りの『環礁宇宙』。
どれも聴いたことあるのに初聴きのような衝撃。
特に『環礁宇宙』。ドラムの音がゾクゾクするぐらい凄かった。ただしkomakiさんは見えない。立ち位置を呪う。
『ビッグバード』から『大停電』の学校曲二曲。
これが例の鼓膜のkomaki……今回は幻聴ではないですが。
合間のMC。日食さんが19歳のころ出会った、金髪で眉は薄く、新宿がよく似合う、ギャルッギャルの…失礼。
岩手から寝袋一つでアイさんに会いに来てしまった日食さんは、しばらく滞在して楽しい日々を過ごしたとかなんとか。
この話聞けば聞くほど詳しく聞いてみたい感がある。
ホームページから連絡して会ってみようとする行動力……すごい。それで来るヒグチアイさんもすごい。
今回何より心に残ったのは『ヒーロー失踪』。
komakiさんのドラムも然ることながら、
『足を滑らせて落ちてしまえ』の日食さんの指。
『落ちてしまえ』で下に向けられた指。すごいものを見た。絵に描きたくなる。
『空中裁判』は会場ノリノリだったためkomakiさんの姿を見られた。
……komakiさんが一番ノリノリだった。
最後は日食さんソロの『perennial』。
冬から春へ、春から夏、秋、それから冬、また、春へ。
花→春 渚→夏 稲穂→秋 胡桃→冬。
そういうことですか。深読みし過ぎました。すみません。
mol-74
初見ゆえに、中性的な声に驚いた。
立ち位置から顔が見えなかったから途中までどっちか本気で分からなかったぐらい。
曲の繋ぎが自然なので、拍手するタイミング逃す問題。これも途中から解消。
前の人が手を翳したので倣って手を翳した。郷に入れば郷に従え。
氷山のように青くなる照明と共に、
事前に告知されていたという曲、告知を見てなかったので、超絶拍手に対応不能。
途中からなんとかついて行った。今度からライブ直前でも告知は見逃さないようにしようと誓った。
MCをあんまり挟まないグループなんだな…という印象でした。
ファンも物静かな人が多そうな印象。それゆえに超絶拍手の超絶っぷりが光る。
しかし手が痛かった。盛り上がりの代償が大きい。
最後の曲のしっとりした曲終わりから会場BGM、
『コン コン、コン コン…… 釘を刺す』
反則。優勝。
ヒグチアイ
実はヒグチアイのライブに行くのは二回目。
その時のMCが面白かったので、そのイメージが強かった。
そんなもんで印象はずっと「お風呂場でみかん食べる人」。
その印象は今回聴いて180°変わりました。
真正面からピアノロック。
照明も相俟って鬼気迫るものを感じるバンドセット。
これが最強スリーピースっ……!
ドラムの師弟対決。熱い。
MCは日食さんへのお返し。
若気の至り。ヒグチアイ、画像で検索して金髪が出ないから勝利。
……ちょっと見てみたかったような。
印象に残ったのはピアノの弾き方。
当たり前ながら、日食さんともmol-74とも違う。
静と動で言うなら動の方のピアノ。
よく動くピアノで、真正面なのにたまに顔が見えなくなる。そこが最高に格好いい。
なかったはずのアンコール。
これ日食さんが前に言っていた、
「もう終わりだけど俺の為にもう一曲やってくれ」という危険なアンコール。
普通のアンコールとは違うヒリヒリ感。
それで披露された『備忘録』。
ザックザクに突き刺さる歌詞。伝わる緊張感に背筋が冷えた。
これが惰性じゃないアンコールっ…!
震えたけど、これが当たり前じゃないことは肝に銘じておこうと思う。
終演後、会場BGMが『残暑です』だったのはやっぱり遊んでいると思います。
物販が大盛況で、よく見なくてもホテルキー(風キーホルダー)だった。こりゃ今日は買えないな……と横目で追いながら、そっと氷山アクセサリーを手に取った。
一つ一つ違う紋様。手に取って下さい、というのがよく分かる造り。ありがとうございます。